陣内貴美子氏 インタビュー
子どもたちに世界レベルのプレーを見てもらうことで、
夢を持つきっかけに。
Q1. 昨年は会場で熊本マスターズジャパンをご覧いただきました。熊本大会の印象をお聞かせください。
熊本は“バドミントン王国”と言われるほど、バドミントンの人気が高い県です。昨年の大会の観客動員数の多さから、熊本の皆さんが世界のトップ選手が集結するのを心から楽しみにしていらっしゃったことがよく分かりました。パリオリンピックの前年で、出場レースの真っただ中ということもあり、どのコートでもエキサイティングなプレーを見ることができました。日本選手の応援はもちろん、海外選手の良いプレーにも大きな拍手が送られるなど、会場がものすごく盛り上がっていました。素晴らしい、大成功の大会だったと思います。
Q2. 地元熊本でバドミントンの国際大会が行われています。昨年、開催が決まった際、どのような心境でしたか。
国際大会といえば、東京や大阪など主要都市で行われることが多く、地方のバドミントンファンにとっては「簡単に見に行けない」というのが現実です。昨年の大会の開催が決まったとき、熊本で子どもたちに世界レベルのプレーを見てもらう良い機会になると思いました。熊本大会が刺激となり、子どもたちが大きな夢を持つきっかけになると思うと、素直にうれしかったです。
Q3. パリオリンピックでは日本代表の活躍が見られました。日本協会広報アドバイザーとして今後の日本バドミントン界に期待することは。
2012年のロンドンオリンピックで女子ダブルスのフジカキペア(藤井選手、垣岩選手)が日本で初のメダルとなる「銀」を獲得。以来、日本のバドミントン界は世界のトップと肩を並べるレベルにまで成長してきました。日本代表選手が世界と対等に戦うためには、ジュニアの強化がより大切になると考えています。長期にわたり連携を強化することによって、日本のレベルをさらに強固なものにしてほしいと思います。
Q4. 熊本はバドミントン王国復活を目指し、ジュニア育成に特に力を入れています。これから競技を始める子どもたちも含め、ジュニア世代へメッセージをお願いします。
まずはバドミントンを好きになってほしい。好きになれば、体育館に行くことが楽しみになります。楽しみになれば、今度は強くなりたいと思うようになります。強くなるためには努力することを覚えます。その時に協力してくれる親や家族に感謝の気持ちが芽生えて仲間の大切さを感じるようになります。その中で、用具を大切にすることだったり、あいさつすることだったり、そんなことができる子どもが増えてほしいと思います。